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● 紙のスクラップの難点
かつては、ニュース情報を蓄積して後から役立てるためには、新聞などのニュース源を切り抜くか、あるいはコピーして、スクラップ・ブック又はノートに貼ってファイルしていく以外に有効な方法がなかった。
筆者も、最初に入社した商社の為替ディーリング・ルームでは、ロイターや時事通信などのニュースのプリント・アウトや新聞記事から為替相場に影響を与える要人(各国の中央銀行総裁など)の発言を切り抜いてノートに貼っていた。若手社員の下働き的な業務だったが、個々の要人ごとにファイルを作って、発言の変化を読んでみると、個人によって発言の個性に違いがあることや、経済政策の背景にある考え方などが分かって参考になった。ただ、ニュースのスクラップは作っておくと便利なのだが、幾つか難点がある。
先ず、ハサミと糊をいつも用意して、ニュースを探して切り抜いて台紙に貼る作業は、端的にいって面倒くさい。少なくとも、毎日同じように楽しいと思える仕事ではない。
また、切り抜いたニュースは後から読まないことの方がずっと多い。スクラップはある程度の分量が溜まらないと、それ独自の威力を発揮しないが、後から読まないことが多いニュースを大量にためておくのは場所のムダだ。さらに、過去にたまったスクラップの中から重要な記事を探し出すのが一苦労という大問題がある。
ところが、ありがたいことに、こうしたニュースのスクラップの難点が近年のインターネットの発達であらかた解決した。具体的には、ニュースサイト、ニュース・リーダー、ウェブ・メール、それに検索を組み合わせると、誰でもニュースの簡単で有効なスクラップができる。しかも、無料でだ。
● 山崎元式ニュース・スクラップ法
以下に、筆者が日頃行っているニュースのスクラップ方法をご紹介する。筆者は主にグーグルのサービスを使っているので、グーグルのサービスを使った方法をそのまま説明するが、他のサービスを使ってもほぼ同じことができるはずだ。
(1)ニュース・リーダー(たとえば「グーグル・リーダー」)に複数のニュース・サイトを登録して、毎日チェックする。
例えば、金融関係の方だと「ロイター」「日経ネット」「朝日ネット」「時事通信」「ウォールストリート・ジャーナル」など数件のニュース・サイトを登録しておくといいだろう。
(2)気になるニュースを見つけたら、ニュースの本文全てをコピーする。
たとえば「ロイター」などの長い記事の場合、印刷用の画面を出してコピーすると本文を楽にまとめてコピーできる。マウスで対象となるニュースの見出しと本文をドラッグして右クリックして『コピー』を選ぶと簡単だ。
(3)ウェブ・メール(たとえば「GMail」の自分のメール・アドレスに宛てたメールを作り本文部分に上記でコピーした記事をペースト(貼り付け)する。
この際に、メールのタイトルに記事のスクラップであることが分かる言葉を入れておくといい。筆者は「データ記事:」と入れて、この後に記事の見出しを貼り付けてメールのタイトル(件名)にしている。
細かいことまで書くと、見出し込みでコピーした記事を、メールソフト(Outlookや WindowsMail)の件名の欄でペーストすると、一行目にあたるタイトルの部分だけがペーストされるので便利だ。
メールが出来たら、自分のウェブ・メールに宛てて送信する。スクラップ作業はこれだけだ。ウェブ・メールの容量は数ギガバイトあるので、テキスト中心の記事をスクラップしている限り、一杯になる心配はほぼ無い。
(4)スクラップしたニュースを探すときは自分のウェブ・メールの受信トレイを検索する。
たとえば、「データ記事」と「バーナンキ」を AND 条件で検索すると、バーナンキ議長をタイトルないし本文に含むニュースが出てくる。
上記の方法の最大の長所は分類作業が一切必要ないことだ。新聞社のサイト以外にも、ウェブを読んでいてなるほどと思ったり、興味を引かれたりする記事があれば、メールに貼りつけて送ってしまえばいい。この場合も、件名は「データ記事:」プラス記事のタイトルでいい。外出先でニュースが必要な場合は、携帯電話でネットに接続して検索することもできる。
後から引用する可能性のある記事は、念のため、記事の URL を本文の前に入れておくと、後から同じ記事を探すのが楽だが、そうまでしなくても、手掛かりがあれば、後から検索して探すことが出来る場合が殆どだ。
新聞社のウェブサイトの記事は、実際の新聞記事よりも短くて内容が少ない場合が多いが、何時の時点の記事かが分かると、その時点の新聞記事を探すことは比較的容易なので、新聞記事そのものをスクラップしなくても間に合う場合が多い。
筆者の場合、仕事で雑誌の記事を書いたりテレビ番組でコメントをしたりする際に、過去のニュースを探さなければならないことがしばしばあるが、上記のものぐさな方法で十分間に合っている。
● 続けやすいことが大切
ニュースのスクラップのような継続性の重要な作業はできるだけ簡単な方がいい。毎日やることはウェブの記事をコピー&ペースとしてスクラップするだけで整理・分類は不要という上記の方法は、比較的続けやすいと思う。また、必要なニュースがいつどこにあるかが分かると、詳しく調べたいときにも十分な手掛かりがあって便利だ。
人によって簡単だと思う方法や程よい作業量は違うと思うが、大事なのは、日々の話題や仕事の企画など自分の「アウトプット」との関連でニュースを意識することだろう。目的と関連付いていない関心は長続きしないし、ピント外れになりがちだ。自分のアウトプットという目的意識があると、何が自分にとって「時間が経っても重要なニュース」であるか、即ちスクラップする価値のあるニュースであるかの判断力が向上してくる。
【筆者紹介】
山崎 元(やまざき はじめ):経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員。58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。
※この記事は、リクルートエージェントのウェブサイト「ビジネス羅針盤」に掲載された内容をjapan.internet.com 編集部が再編集したものです。リクルートエージェントの転職支援サービスについては http://www.r-agent.co.jp/ をご覧ください。
(この記事はインターネット(japan.internet.com)から引用させて頂きました)
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かつては、ニュース情報を蓄積して後から役立てるためには、新聞などのニュース源を切り抜くか、あるいはコピーして、スクラップ・ブック又はノートに貼ってファイルしていく以外に有効な方法がなかった。
筆者も、最初に入社した商社の為替ディーリング・ルームでは、ロイターや時事通信などのニュースのプリント・アウトや新聞記事から為替相場に影響を与える要人(各国の中央銀行総裁など)の発言を切り抜いてノートに貼っていた。若手社員の下働き的な業務だったが、個々の要人ごとにファイルを作って、発言の変化を読んでみると、個人によって発言の個性に違いがあることや、経済政策の背景にある考え方などが分かって参考になった。ただ、ニュースのスクラップは作っておくと便利なのだが、幾つか難点がある。
先ず、ハサミと糊をいつも用意して、ニュースを探して切り抜いて台紙に貼る作業は、端的にいって面倒くさい。少なくとも、毎日同じように楽しいと思える仕事ではない。
また、切り抜いたニュースは後から読まないことの方がずっと多い。スクラップはある程度の分量が溜まらないと、それ独自の威力を発揮しないが、後から読まないことが多いニュースを大量にためておくのは場所のムダだ。さらに、過去にたまったスクラップの中から重要な記事を探し出すのが一苦労という大問題がある。
ところが、ありがたいことに、こうしたニュースのスクラップの難点が近年のインターネットの発達であらかた解決した。具体的には、ニュースサイト、ニュース・リーダー、ウェブ・メール、それに検索を組み合わせると、誰でもニュースの簡単で有効なスクラップができる。しかも、無料でだ。
● 山崎元式ニュース・スクラップ法
以下に、筆者が日頃行っているニュースのスクラップ方法をご紹介する。筆者は主にグーグルのサービスを使っているので、グーグルのサービスを使った方法をそのまま説明するが、他のサービスを使ってもほぼ同じことができるはずだ。
(1)ニュース・リーダー(たとえば「グーグル・リーダー」)に複数のニュース・サイトを登録して、毎日チェックする。
例えば、金融関係の方だと「ロイター」「日経ネット」「朝日ネット」「時事通信」「ウォールストリート・ジャーナル」など数件のニュース・サイトを登録しておくといいだろう。
(2)気になるニュースを見つけたら、ニュースの本文全てをコピーする。
たとえば「ロイター」などの長い記事の場合、印刷用の画面を出してコピーすると本文を楽にまとめてコピーできる。マウスで対象となるニュースの見出しと本文をドラッグして右クリックして『コピー』を選ぶと簡単だ。
(3)ウェブ・メール(たとえば「GMail」の自分のメール・アドレスに宛てたメールを作り本文部分に上記でコピーした記事をペースト(貼り付け)する。
この際に、メールのタイトルに記事のスクラップであることが分かる言葉を入れておくといい。筆者は「データ記事:」と入れて、この後に記事の見出しを貼り付けてメールのタイトル(件名)にしている。
細かいことまで書くと、見出し込みでコピーした記事を、メールソフト(Outlookや WindowsMail)の件名の欄でペーストすると、一行目にあたるタイトルの部分だけがペーストされるので便利だ。
メールが出来たら、自分のウェブ・メールに宛てて送信する。スクラップ作業はこれだけだ。ウェブ・メールの容量は数ギガバイトあるので、テキスト中心の記事をスクラップしている限り、一杯になる心配はほぼ無い。
(4)スクラップしたニュースを探すときは自分のウェブ・メールの受信トレイを検索する。
たとえば、「データ記事」と「バーナンキ」を AND 条件で検索すると、バーナンキ議長をタイトルないし本文に含むニュースが出てくる。
上記の方法の最大の長所は分類作業が一切必要ないことだ。新聞社のサイト以外にも、ウェブを読んでいてなるほどと思ったり、興味を引かれたりする記事があれば、メールに貼りつけて送ってしまえばいい。この場合も、件名は「データ記事:」プラス記事のタイトルでいい。外出先でニュースが必要な場合は、携帯電話でネットに接続して検索することもできる。
後から引用する可能性のある記事は、念のため、記事の URL を本文の前に入れておくと、後から同じ記事を探すのが楽だが、そうまでしなくても、手掛かりがあれば、後から検索して探すことが出来る場合が殆どだ。
新聞社のウェブサイトの記事は、実際の新聞記事よりも短くて内容が少ない場合が多いが、何時の時点の記事かが分かると、その時点の新聞記事を探すことは比較的容易なので、新聞記事そのものをスクラップしなくても間に合う場合が多い。
筆者の場合、仕事で雑誌の記事を書いたりテレビ番組でコメントをしたりする際に、過去のニュースを探さなければならないことがしばしばあるが、上記のものぐさな方法で十分間に合っている。
● 続けやすいことが大切
ニュースのスクラップのような継続性の重要な作業はできるだけ簡単な方がいい。毎日やることはウェブの記事をコピー&ペースとしてスクラップするだけで整理・分類は不要という上記の方法は、比較的続けやすいと思う。また、必要なニュースがいつどこにあるかが分かると、詳しく調べたいときにも十分な手掛かりがあって便利だ。
人によって簡単だと思う方法や程よい作業量は違うと思うが、大事なのは、日々の話題や仕事の企画など自分の「アウトプット」との関連でニュースを意識することだろう。目的と関連付いていない関心は長続きしないし、ピント外れになりがちだ。自分のアウトプットという目的意識があると、何が自分にとって「時間が経っても重要なニュース」であるか、即ちスクラップする価値のあるニュースであるかの判断力が向上してくる。
【筆者紹介】
山崎 元(やまざき はじめ):経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員。58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。
※この記事は、リクルートエージェントのウェブサイト「ビジネス羅針盤」に掲載された内容をjapan.internet.com 編集部が再編集したものです。リクルートエージェントの転職支援サービスについては http://www.r-agent.co.jp/ をご覧ください。
(この記事はインターネット(japan.internet.com)から引用させて頂きました)
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