2013年春の新卒生の皆さんはご存知かと思うが、来月からいよいよ企業の面接選考が本格化する。今年は広報期間の短縮により、12月以降、多くの企業セミナーや合同企業説明会などが集中した。それ故に既に少し疲労を感じている人もいるかもしれないが、本当の勝負はこれから。これまで必死になって取り組んできた就職活動の真価が問われる大切な時期だ。



今の時期は、企業訪問やグループワーク、筆記試験、エントリーシート提出などが幾つも重なるが、複数のタスクを期限内にこなすことは、社会人に必須とされるスキルだ。最初は慣れないかもしれないが、これも会社で働くためのトレーニングと思ってスケジュールや ToDo 管理の方法を身につけてほしい。



また、採用選考期間へ入る前に「企業研究」と「自己分析」に関しては出来る限り突き詰めてほしい。昨年秋にリクルートが運営する「転職ジャーナル」で、就活を終えた大学4年生・修士2年生へ「就活を始めた頃に戻れるとしたら何に注力するか」を尋ねたところ、5割前後が「企業研究」と「自己分析」を挙げた。「彼を知りて乙を知れば、百戦して危うからず」といったところなのだろう。



企業研究や自己分析、さらには面接対策など、やることは山積みかもしれないが、「リクナビ」編集長の岡崎仁美氏は、昨年11月26日の朝日新聞夕刊に掲載されたコラムの中でオンシーズンにおける自己管理の重要性を説いている。



リクナビにオンシーズンの最中に多く寄せられるのは、「エントリーシートの締切日と面接の日程が重なり、面接の日に寝過ごした」「風邪をこじらせて中耳炎になり、あまりよく聞こえないまま面接することになった」「面接の日に熱を出し、新幹線代も面接の機会もフイにした」など、コンディション不足を悔やむ声だという。就職は出足の勢いで決まりはしないので、徹夜で面接対策やエントリーシート作成をするなどと考えず、規則正しく暮らして自己管理を徹底してほしいとコメントしている。



因みに「徹夜」「一夜漬け」には自信がある学生も多いかもしれないが、これらには大きな落とし穴がある。エスエス製薬株式会社の「かくれ不眠ラボ」によると、睡眠不足は脳が休息できないほか、睡眠時に行われる情報の整理もままならなくなり、集中力や作業効率の低下を招くそうだ。睡眠不足や不眠症が産業事故のリスクを高めることも分かっており、24時間の徹夜は飲酒運転並みに運転技術を低下させ、連日2時間以上睡眠時間を短縮すると、2週間後には徹夜と同程度の作業能力の悪化がみられるデータもあるという。



つまり「徹夜」の状態で面接や筆記試験に挑んでも、本来の自分のポテンシャルを半分しか出せないと言えよう。身体の抵抗力が弱まって病気もかかりやすくなるので、何事も先延ばしにせず、余力がある時に片付けることを心がけよう。



数を打てば当たる戦法で、やみくもに企業にアプローチする学生もいるかもしれない。しかし、ハードなスケジュールに追われるばかりで、肝心の選考の場面で実力を発揮できなくなっては本末転倒だ。きちんとターゲットを絞り、最高のコンディションで挑むのもひとつの手ではないだろうか。





(この記事はインターネット（japan.internet.com）から引用させて頂きました)

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